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2006 Fiscal Year Annual Research Report

和辻哲郎の倫理学・思想史研究に関する比較哲学的考察

Research Project

Project/Area Number 18720001
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

飯嶋 裕治  東京大学, 大学院総合文化研究科, 助手 (80361591)

Keywords哲学・倫理学 / 比較思想 / 和辻哲郎 / マルティン・ハイデガー / チャールズ・テイラー / 解釈学 / 規範性 / 電子テキスト
Research Abstract

研究期間の初年度である平成18年度は、研究体制の構築、および資料の調査・収集を中心に研究計画を進行させた。
1.まず研究体制の構築であるが、パーソナルコンピューター式(本体、ソフトウェア、スキャナ等)を導入し、和辻哲郎の未公刊資料や今では入手な困難な資料を電子化するための環境を整備した。具体的には、(1)資料のスキャニングによる画像データ化、(2)OCRによる画像データのテキストデータ化、(3)画像データ及びテキストデータのデータベース化、という一連の作業を行なうための体制を構築した。
2.この電子化の対象となる資料の調査・収集も同時並行的に行なった。なお、当初は資料収集のために旅費を計上していたが、国会図書館などに和辻の講義ノート等が収蔵されていることがわかったため調査旅行は取りやめ、まずはこの資料をとりよせ検討することとした。電子化の候補となりうる資料としては、東京大学での講義「倫理学概論」のためのノート、そして『和辻哲郎全集』には未収録の論文「倫理学」などである。次年度以降は、ここで得られた資料を中心に読解および電子化の作業を進める予定である。
3.和辻哲郎の思想と比較・対照させるとした、マルティン・ハイデガーやチャールズ・テイラーらについても文献の読解を通じた研究を進め、この3者の思想の相関関係に関する論文を現在執筆している途中である。なおそこで重要なポイントとして見いだされてきたのは、和辻の解釈学的倫理学が、(ハイデガーの存在論における)「了解」概念と、(テイラーがその西洋思想史において見いだした)「表現主義」という発想とが結びついて成立しているという点である。本研究は今後、ここで見定められたこの基本的な論点を軸にして、資料の読解および議論を展開させていく予定である。

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Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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