• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2006 Fiscal Year Annual Research Report

ルソーの自伝的著作の対話性をめぐる受容論的研究

Research Project

Project/Area Number 18720073
Research InstitutionRikkyo University

Principal Investigator

桑瀬 章二郎  立教大学, 文学部, 助教授 (10340465)

Keywords自伝 / ルソー / 書簡 / 啓蒙思想
Research Abstract

夏季休暇中にフランス国立図書館にて資料収集を集中的に行った。この成果は、以下の研究報告、論文に反映されている。
まず、11月に立教大学で行われた国際シンポジウム「肖像と個性」において、研究報告「自己イメージの生成 -ジャン=ジャック・ルソーと"肖像"」を行った。ルソーがその新奇な文学的計画に「肖像portrait」という語を与え、この語に新たな意味を付与していったことは良く知られているが、この報告では、自伝の計画が進行していく時期に、絵画や版画による「ルソー像」に対する公衆の期待が異常なまでに高まっていったことに注目し、「肖像」が、この時期に社会の中でその象徴価値を高めつつあった「作家」なるものに対する公衆の関心が象徴的に示される場であることを論じた。報告書は、「立教大学人文叢書」の一冊として刊行される予定である。
2007年3月発行の「立教大学フランス文学」(立教大学フランス文学研究室、第36号)には、「ある婦人の肖像 - ルソー-ド・ラ・トゥール夫人書簡における自己のフィギュール」を執筆した。この論文は、ド・ラ・トゥール夫人なる一読者との間にルソーが交わした、一見自伝とは何の繋がりも持たないように見える書簡において、『告白』で決定的に重要なものとなる「自己の開示」や「真正な自己像」といった主題が展開されることに注目、よく知られたルソーの自伝の,ほとんど知られていない「対話性」が浮かび上がらせた。
これらとは別に、2007年11月10日に立教大学で開催予定のシンポジウム、「文学を超えて- ルソー研究の現在」を企画した。これは、政治学、社会学、思想史等、さまざまな領域の第一線で活躍する研究者を招き、開催する、ルソーについての最前線の研究報告会である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2007

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] ある婦人の肖像 - ルソー-ド・ラ・トゥール夫人書簡における自己のフィギュール2007

    • Author(s)
      桑瀬 章二郎
    • Journal Title

      立教大学フランス文学 36

      Pages: 1-37

URL: 

Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi