2007 Fiscal Year Annual Research Report
日本語母国語話者の日英語の音声語彙認識における心内辞書の語彙間の隣接効果について
Project/Area Number |
18720110
|
Research Institution | Daito Bunka University |
Principal Investigator |
米山 聖子 Daito Bunka University, 外国部学部, 講師 (60365856)
|
Keywords | 音声語量認識 / 語負隣接語効果 / 外国語理解 / 心内辞書 |
Research Abstract |
平成18年度は、3つのパイロット実験を行った。今回のパイロット実験は、刺激語はImai, et. al.(2005)で使われた刺激語を用い、3つの異なる被験者群(日本語母国語話者、日本語母国語話者で英語能力が高い者、英語母国語話者)に対して、同一の実験を行った。今回は、Imai, et. al.(2005)で使われたノイズ(multi-talker babbling)ではなく、自身の先行研究と同じノイズ(white noise)を用いている。パイロット実験の結果としては、ノイズについては、white-noiseよりもmulti-talker babblingを用いたほうが有効である可能性があることが明らかになった。また、このmulti-talker babblingを刺激語に加工する場合に、英語母国語話者と日本語母国語話者の個々の話者に対応して加工したほうが、よりよい刺激語が作れることが明らかになった。平成19年度は、その分析結果に基づき、刺激語への修正を行い、本実験を夏休みには完了したいと考えている。その後、研究成果を論文等に発表していきたいと考えている。 平成18年度は、このほかに、日本語母国語話者の隣接語効果について再検討を行い、論文や出版物として発表した。"Phonological neighborhoods and phonetic smilarity in Japanese word recognition"は、オハイオ州立大学に2002年に博士論文として提出したものを、本年度新たに加筆修正して、大東文化大学語学教育研究より語学教育フォーラム第14号として出版した。 "Neighborhood density and lexical competition in Japanese:An experirnental approach"は、レキシコンフォーラム第3号の特集である『日本語のレキシコンと音韻構造』の採択論文として発表した。 本論文では、実験的手法を用いたデータに基づき、日本語のレキシコンと音韻構造やその語彙表示についての問題について論じた。
|