2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18720127
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Research Institution | Kitami Institute of Technology |
Principal Investigator |
土橋 善仁 北見工業大学, 工学部, 助教授 (50374781)
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Keywords | 言語学 / 音韻論 / 統語論 / ミニマリストプログラム / インターフェイス |
Research Abstract |
本研究では、さまざまな言語における、語境界を越えて適用される音韻規則の適用領域(phonological phrasing)を研究し、統語部門と音韻部門のインターフェイスの特質を明らかにすることを目指している。生成文法(ミニマリストプログラム)の理論的な枠組みで、多重書き出し(Multiple Spell-Out)により音韻部門に送られる音声的記号列が語境界を越えて適用される音韻規則の適用領域に相当するという仮説のもと、特に音韻規則の適用領域の「再構築」に関する調査を行い、分類的な記述をし、パラメータに基づく理論的な説明を与えることを目指す。特に焦点(Focus)により誘発される再構築と統語的枝分かれの有無に基づき適用される再構築に関するデータの収集、そのデータに基づく記述的一般化、そして仮説検証に主眼をおいている。この目的のために、9月12日から18日にかけて米国コーネル大学付属図書館(Olin Library)にて資料収集を行い、同大学言語学科Draga Zec教授及びJohn Whitman教授と関連事項に関する議論を行った。9月20日にニューヨーク大学に於いて同大学言語学科主催のThe Syntax/Semantics Lecture Seriesで、"Asymmetry in Phonology and Syntactic Derivation"と題して講演を行い、同大学Chris Collins教授と研究に関する議論を行った。また、平成19年2.月28日に、ドイツ・ジーゲン大学で行われた第29回ドイツ言語学会年次大会にて"Multiple Spell-Out, Assembly Problem, and Syntax-Phonology Mapping"と題する口頭発表を行った。
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