2006 Fiscal Year Annual Research Report
非母語話者日本語教師による音声指導法確立のための基礎研究
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18720137
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Research Institution | National Graduate Institute for Policy Studies |
Principal Investigator |
磯村 一弘 政策研究大学院大学, 政策研究科, 客員准教授 (00401729)
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Keywords | 音声教育 / 発音 / 海外 / 非母語話者 / ノンネイティブ / 教授法教材 / アクセント / イントネーション |
Research Abstract |
平成18年度においては以下の活動を行った。 1)アンケート調査 海外の教育現場で教える現職の非母語話者日本語教師を対象とするアンケート、『日本語音声教育に関するアンケート』を作成した。これは、日本語音声のうちどのような項目をどのように教えているか、母語話者教師との役割分担はどうなっているかなど現状を把握するための項目、および発音教育についてどのように考えるか、非母語話者として発音を教える際の困難点はどこにあると思うかなど、教師としての意識に関する項目を入れ、これにより海外における非母語話者による日本語音声教育の問題点を把握することを目的としたものである。このアンケートを、国内で教師研修を受けている非母語話者日本語教師を対象に配布し、約100の回答を回収した。またこのアンケートをタイ語に翻訳した上で、バンコクにおいて配布、回収を行い、データを得た。また次年度以降のアンケート配布回収について、国内外の機関、関係者と打合せを持ち、配布計画を立てた。 2)非母語話者教師を対象とした教授法教材の作成 これまで行われてきた日本語音声指導法を整理し、これを非母語話者の視点から分析を行うことにより、日本語の音声を非母語話者が指導する際の効果的な指導法を考察した。これに1)のアンケートの結果や、学会、研究会等で得られた最新の知見を取り入れつつ、非母語話者教師の使用を前提とした音声教授法教材の執筆を行った。同時に、この教材に含めるべき音声ファイル、ビデオファイル、資料等の作成準備、及び作成を進めた。当教材は教授法教材『音声を教える』として、ひつじ書房から出版予定である。
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