2006 Fiscal Year Annual Research Report
国際理解教育が児童の理解・意識・態度の伸長及び自己の確立に及ぼす影響
Project/Area Number |
18720152
|
Research Institution | Tokyo Junshin Women's College |
Principal Investigator |
山賀 尚子 東京純心女子大学, 現代文化学部, 講師 (70350527)
|
Keywords | 国際理解教育 / 総合的な学習の時間 / 英語活動 / 自尊感情 / 社会的自尊感情 / 国際的志向性 / 児童用アンケート / 公立小学校 |
Research Abstract |
本研究は、公立小学校の「総合的な学習の時間」で行われている国際理解教育の中の英語活動の意義を検証するものである。研究の目的は、英語活動に参加した児童の異文化に対する態度(ここでは国際的志向性(Yashima,2002)と定義する)、自尊感情(Harter,1982)と社会的自尊感情(Luhtanen & Cracker,1992)を測定する尺度を完成させ、1年間の国際理解教育を経験した児童が、同項目についてどのように反応を変化させるかを調査することにある。 本研究は3年間にわたるものであり、初年度である今年は、前段の各概念を定義した3研究者が作成した尺度を児童用に改良し、児童用国際理解アンケート(The International Understanding Questionnaire for Children(IQUC))を作成した。IUQCは45項の4件法によるアンケートであり、国際的志向性(22項目、4 subcategories)、自尊感情(7項目、1 subcategory)、社会的自尊感情(16項目、4 subcategories)の項目から成る。 調査対象は、2006年4月から2007年2月までの約1年間、国際理解教育の授業を受けた公立小学校児童107名とした。6年生が62名、5年生が45名参加した。調査の結果、上記3項目を測定するために作成された尺度は、10〜12歳の年齢の児童にとって、一定の信額性を示す尺度であり、効果的にそれらの項目を測定できることが明らかとなった。ただし、社会的自尊感情の1 subcategoryであるImportance to Identityについては、信頼性がα=.13と極端に低いため、項目の変更あるいは削除する必要がある。この変更を加えた形で、2年目の研究を開始する。
|
Research Products
(2 results)