2007 Fiscal Year Annual Research Report
オーストラリアにおけるアジア系留学生の急増と都市グローバル化へのインパクト
Project/Area Number |
18720229
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
堤 純 Ehime University, 法文学部, 准教授 (90281766)
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Keywords | オーストラリア / GIS / 都市 / 留学生 / グローバリゼーション |
Research Abstract |
この申請ではアジアの途上国から高次の専門教育機会を求めてオーストラリアの大学や大学院に進学する留学生の急増,および彼らが都市グローバル化にもたらす各種のインパクトに焦点を当てた。従来の製造業や金融に代表される事業所サービス業の集積の調査のみならず,留学生の急増過程の調査を通して,いかなるインパクトが都市のグローバル化を推進するのか,さらにそのための社会・経済的条件,地域的条件は何かを明らかにすることに主眼を置いた。主たる対象都市はオーストラリア首位都市のシドニーと,同2位のメルボルンである。 研究初年度の平成18年度に収集したデータをもとに,研究2年度目の平成19年度は学会発表を精力的に行った。平成19年4月には,世界の地理学界では最高レベルの国際学会の一つである「アメリカ地理学会」において,オーストラリア現地の共同研究者とともに口頭発表を行った。また日本国内では,オーストラリアに関わる学会としては最大の全国組織である「オーストラリア学会」において口頭発表を行った。これら2つの学会発表を通じて多くの情報交換を進めた。これらの成果をふまえ,平成19年8月にはメルボルンとシドニーにおいて現地調査を実施したほか,留学生の多いパースにおいても現地調査を実施したことにより,各市役所,州政府,各大学等において貴重な資料を収集することができた。これらの現地調査および研究発表等を通して,アジアの途上国からの留学生の急増と,オーストラリアの大都市内部における都市構造の変容との間に,強い関連が見い出せた。
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