2008 Fiscal Year Annual Research Report
ウガンダ・アミン政権下における「大主教殺害事件」を巡るoccult的言説の研究
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18720245
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Research Institution | Tohoku Gakuin University |
Principal Investigator |
梅屋 潔 Tohoku Gakuin University, 教養学部, 准教授 (80405894)
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Keywords | アミン政権 / occult / 大主教殺害事件 / アフリカ / 言説 |
Research Abstract |
本年度は、研究期間の最終年度に該当する。これまで蓄積した言説録音資料(現地語版・英語版)について、順次翻訳作業と電子化作業が進められた。昨年度から懸案のオボス=オフンビ家所蔵のアルバム、身分証明書など遺品については、渡航前に業者に委託し、高精度のスキャナーでデジタル化し、現地で無事返却した。これらの画像は現地の英字新聞社のファイルにも保存が期待されていない貴重なものである。2008年8月6日から9月6日にかけてのフィールドワークを中心に、現地助手の協力のもと、一時資料は着実に蓄積された。昨年度同様、現地で歌われている「大主教殺害事件」をモチーフにした音楽とは異なる別のヴァージョンを多数、録音・録画に成功し、その歌詞の書き起こし・英訳作業は完了している。これまで蓄積した言語資料(現地語版・英語版)についても、順次翻訳作業と電子化作業が進められている。アフリカの妖術研究の具体的事例としても、ウガンダ現代史の史資料としても、これらの資料的価値は明らかだが、手書きの現地調査資料が順調に蓄積されるにつれ、当初の予想を上回る電子化のための時間と労力が必要であることが明らかとなった。データベースとそれにもとづく論文の公開には地道な整理作業が今後の課題として残っている。課題となっていたOryema、Luwmの遺族および近隣民族における類似の資料収集と英国国教会およびComboniにおける資料の有無についての確認は、模索の域を出なかった。
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