2008 Fiscal Year Annual Research Report
日本統治期サハリンにおける樺太アイヌのエスノヒストリーの構築
Project/Area Number |
18720250
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Research Institution | History Museum of Hokkaido |
Principal Investigator |
田村 将人 History Museum of Hokkaido, 学芸部, 研究員 (60414140)
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Keywords | エスノヒストリー / 社会史 / 生活史 / 先住民政策 / 文化人類学 |
Research Abstract |
1.研究の目的本研究課題では具体的に、日本帝国の植民地行政機関だった樺太庁が強制集住を意図して樺太アイヌに沿岸の免許制漁場を設定し、そこからの収益を先住民政策費とした経緯を明らかにした上で、樺太アイヌの漁業活動および社会を考察する。さらに、樺太アイヌが日本の戸籍を取得した経緯もあって、1945年以降、故地であるはずのサハリンをほぼ全員が離れたことは看過できない事象であり、樺太庁の政策が樺太アイヌ社会に大きな影響を及ぼした結果だと考えている。したがって、本研究は一民族集団の動向を左右した日本帝国統治期lに焦点を当て、政策およびその影響について明らかにすることを目的とする。 2.平成20年度の研究実施内容前年度に引き続き、ロシア国立極東歴史文書館(在ウラジオストク)において史料調査をおこなった。ここには、主にロシア帝国統治期(およそ1917年以前)のサハリン関係資料が所蔵されており、サハリン先住民に関する法整備をおこなうための予備調査にかかる文書資料を筆写した。この先住民に関する法整備は、日露戦争によって全く実現されなかったが、直後の日本帝国統治期における樺太アイヌの社会を考察する上で大きな意味を持つことがわかった。 3.平成21年度以降の成果報告【1】「ピウスツキと樺太アイヌ統治法案関連資料」『北海道開拓記念館だより』Vol.39-1、p.6(2009年4月)。【2】「サハリンとウラジオストクにある博物館、文書館の刊行物あれこれ」『北海道・東北史研究』第5号、pp.59-63(2009年4月)。
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Research Products
(3 results)