2007 Fiscal Year Annual Research Report
16-17世紀東部アナトリアの社会構造とオスマン支配
Project/Area Number |
18729003
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
齋藤 久美子 Ochanomizu University, 大学院・人間文化創成科学研究科, 研究員 (90432046)
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Keywords | 東洋史 / オスマン朝 / トルコ |
Research Abstract |
本研究は、東部アナトリアのクルド系の部族勢力を中心とした社会が、オスマン朝支配下でどのような変容を遂げていったのか、さらにはオスマン朝の地方支配体制より、この王朝の国家体制について明らかにすることを目的としている。東部アナトリア社会の全体像を把握するためには、支配層だけではなく、被支配層である非ムスリムの存在形態とその歴史的な変容過程について研究をすすめる必要がある。今年度は、東部アナトリアの税制度について分析をすすめるための史料と関連文献を調査・収集することを主たる目的とした。 今年度は、夏期に約1ヶ月にわたり、トルコ共和国イスタンブル市に所在する総理府オスマン文書館で史料調査を行った。同文書館では、16世紀から17世紀にかけての東部アナトリアの税制度に関する史料を調査し、必要な文書をコピーまたはCDとして複写・収集した。また、同じくイスタンブル市内にあるイスラーム研究センター附属図書館にて文献調査を行い、関連する論文や研究書をコピーとして複写・収集した。帰国後は、収集した文書史料と関連文献のいずれについても資料用データベースを作成した。その後、収集した文書史料の読解と同時に、史料のアラビア文字からローマ字転写を行い、データの分析を進めた。
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