2008 Fiscal Year Annual Research Report
フランスにおける社会的調停の概念と機能に関する調査研究
Project/Area Number |
18730008
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
高村 学人 Ritsumeikan University, 政策科学部, 准教授 (80302785)
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Keywords | 法社会学 / 都市再生 / ADR / 都市政策 / コミュニティ / フランス / 社会融和 / 地区格差 |
Research Abstract |
フランスの地区改善政策の対象地域における地域紛争、近隣紛争の解決手段として近年、注目されている社会的調停mediation socialeの概念と機能を明らかにするのが本研究の目的である。日本の代替的司法であるADRが紛争当事者の心理的満足度に焦点があるのに対して、フランスの社会的調停は、地区全体の改良、紛争の防止に力点がある。 よってフランスの制度を明らかにできれば、地域格差が進展し、コミュニティが脆弱化する日本においても、どのような紛争処理制度、社会的宥和の回路を構想することができるという意義がある。 前半期は執筆に専念した。名和田是彦との共著で『コミュニティ自治の研究』が日本評論社から5月に出版される予定である。また『日仏法学』にも原稿を執筆し、これも6月に刊行される。さらに本研究の調査対象地であるグルノーブルの市民組織と共著で本を出版し、日本におけるコミュニティ融和策について執筆した。それ以外の業績については、次ページにまとめてある。 後半期は、次年度以降の研究継続のためにネットワーク構築に務めた。ヨーロッパ都市再生政策ネットワークの代表者を招き、講演会を行い、その結果として、所属機関とネットワークとの間で学術交流を次年度以降推進することが確認された。
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Research Products
(4 results)