2007 Fiscal Year Annual Research Report
「法の移植」論のアジア法への応用:インドネシア法へのオランダ法学理論の影響から
Project/Area Number |
18730013
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
島田 弦 Nagoya University, 大学院・国際開発研究科, 准教授 (80410851)
|
Keywords | 比較法学 / アジア法 / 法と開発 / インドネシア法 / 法の移植 |
Research Abstract |
本年度は、植民地期から独立後までのインドネシア法形成期における外国法の影響についての研究を行った。特に、オランダにおける歴史法学論争およびその後の法学理論が東インド植民地からの留学生に与えた影響、ならびにこれらの留学生がインドネシアにおける法制定エリートを形成するようになる独立準備期から独立初期におけるインドネシア法への外国法の影響を明らかにすることを試みた。 そのために、オランダ国立大学ライデン大学法学部ファン・フォレンホーフェン研究所での資料調査を行ったほか、インドネシアにおいて専門家から聞き取り調査を行った。現在、植民地法研究の歴史に関する論文を執筆中である。 この研究に関連して、津波の被害を受けたアチェ州における慣習法の調査およびアチェ州慣習法に関するオランダ植民地政府による研究状況に関する考察を行った。この成果は6月にスウェーデンで開催されたワークショップにおいて報告し、現在は出版物として印刷中である。 また、汚職対策に関する外国法の影響についても研究を行い、この成果は11月に沖縄で開催された国際開発学会において報告した。
|