2007 Fiscal Year Annual Research Report
実定行政実体法の悉皆的分析-義務付け・差止め訴訟の原告適格を中心に-
Project/Area Number |
18730015
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
仲野 武志 Tohoku University, 大学院・法学研究科, 准教授 (50292818)
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Keywords | 行政行為 / 行政実体法 / 行政法各論 |
Research Abstract |
平成19年度は「研究実施計画」に沿い、物権を形成する国家作用の網羅的検討に充てられた。このうち所有権を形成する作用については公表まで済ませ、また制限物権を形成する作用については公表待ちの段階にある。所有権を形成する作用は、所有権を(1)発生させ、(2)変更(狭義)し、(3)変更(広義)し、(4)消滅させる作用に大別され、更に(1)は「所有権を発生させる作用(狭義)」「土地所有権の範囲を創設する作用」、(2)は「用益物権を設定することにより所有権の内容を変更する作用」「担保物権を設定することにより所有権の内容を変更する作用」「土地所有権の範囲を変更する作用」「所有権を他の権利に変更する作用」、(3)は「所有権の主体を変更する作用」「所有権の客体を変更する作用」「共有関係を形成する作用」に細分される。また用益物権を形成する作用は、用益物権を(1)発生させ、(2)変更(狭義)し、(3)変更(広義)し、(4)消滅させる作用、(5)入会権を形成する作用に分類され、担保物権を形成する作用は、担保物権を(1)発生させ、(2)変更(狭義)し、(3)変更(広義)し、(4)消滅させる作用に分類される。これらの類型につき、明治20年代から今日に至るまでに現れた全ての立法例を洗い出し、系統的な分析を行った。その際、嚆矢となる立法例が参考とした同時代の外国法制や、議会議事録を始めとする立案関係資料を可能な限り吟味した外、当該作用を行政機関が行う場合のみならず、同種の作用を法律に直接基づいて行う場合及び裁判所が行う場合についても、比較検討の対象とした。
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Research Products
(4 results)