2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18730019
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
淺野 博宣 Kobe University, 法学研究科, 教授 (40261945)
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Keywords | 司法審査 / 民主主義 / アメリカ連邦最高裁 |
Research Abstract |
平成20年度において、本研究課題に関しては、以下の成果を上げることができた。 1. 理論研究としては、平等を考えるための基礎として、憲法理論においで共同体というものが持つ意義に関する研究を行った。平等は他者との比較・関係に関わる理念であるから、自己と他者との関係、共同体のあり方に関する分析を深めなければならないと考えられる。共同体には家族や中間的な結社や国家共同体など様々なものがあり、また、共同体を捉える枠組もリベラリズムやコミュニタリアニズムなど様々な理論があるが、今年度は、特にコミュニタリアニズムと原意主義に関して研究そう進め、短いものであるが公表することができた。それ以外の理論についても一定の知見を得ることができたので、なお一層研究を進めつつ、より詳細な成果を公表していくこととしたい。 2. 判例研究としては、選挙法・選挙関連判例に関する研究を進めた。日本の判例についての研究は、本研究者なりの一定の見通しを得ることができたので、判例評釈という形で公表する予定である。事情により、公表は次年度以降になる予定である。アメリカの判例研究については、判例分析を進め、個々め問題に関する理解を深めることができた。ただ、それらの個々の問題をどのような全体的な観点から統一的に理解すべきかについて、なお研究を続ける必要性を感じており、今後は理論的な研究成果と連携させつつ、アメリカで選挙に関する諸問題がこれからどのように展開していくかについて注目を続けていきたい。
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