2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18730032
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
濱本 正太郎 Kobe University, 大学院・法学研究科, 教授 (50324900)
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Keywords | 国際法と国内法 / 国際法の適用 / 国際法の国内実施 / 直接適用可能性 / 間接適用 |
Research Abstract |
本年度も、引き続き、国内法秩序における国際法規範の「間接適用」の事例収集・検討と、関連する国際法・国内法二次文献の収集・分析を中心に行った。 その手法は,昨年度同様である。すなわち、「国際法と国内法との関係」に関する二次文献に採り上げられている「間接適用」事例を収集するほか、次のような手順で網羅的な収集に着手した。まず、British Year Book of International LawやAnnuaire francais de droit internationalのような、国際法に関係する各国国内裁判例および立法府・行政府の実行が整理されている年鑑・雑誌類を用い、関連する裁判例・事例を調べた。国内裁判例については、上記の方法により見つけられた裁判例を手がかりに、LexisNexis(米英)・Jurisclasseur(仏)・Juris(独)などのオンラインデータベースを用いて、調査を進めた。ただし、今年度は、分野を絞り込み、ヨーロッパ法および経済法に集中的に取り組んだ。ヨーロッパ法は「間接適用」の蓄積が豊かな分野だからであり、逆に、経済法は必ずしも層ではないといわれている分野だからである。 また、国際法の側から見た調査として、市民的及び政治的権利に関する国際規約人権委員会のいわゆる"jurisprudence"について、コモンロー諸国に対して否定的な見解が述べられた事例を包括的に調査し、それが国内法解釈に与えた影響を検討したものを、論文として発表した。
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