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2007 Fiscal Year Annual Research Report

現代社会における情報・サービスの刑事法的保護の研究

Research Project

Project/Area Number 18730047
Research InstitutionKobe University

Principal Investigator

橋爪 隆  Kobe University, 法学研究科, 教授 (70251436)

Keywords刑事法 / 情報・サービス / 財産犯罪 / ネットワーク犯罪 / 名誉・プライバシー / 秘密
Research Abstract

本件研究課題は、現代社会のネットワーク化、情報化の潮流のもと、情報・サービスに関する不正行為およびそれに対する刑事上の法制度の全容を正確に理解しつつ、情報・サービスの保護に関する刑法解釈論上の問題点について、解釈論的な研究を行うものである。
本年度においては、前年度の基礎的・準備的な研究作業の成果を引き継ぎ、さらに刑罰規定の個別の解釈論上の問題について、検討を継続した。解釈論上の個別問題としては、昨年度の検討を継続し、まず、電子計算機使用詐欺罪の成立要件について再検討を加えた。電子マネーの不正取得に関する最近の最高裁判例(最決平成18年2月14日刑集60巻2号165頁)を分析し、他人の識別符号を不正に入力して、有償サービスを利用する行為について、有償サービスを不正取得する場面とその利用代金の支払の免脱の場面に分けて、同罪の成立可能性を検討した。
また、情報・サービスの不正取得を構成要件的にカバーする可能性があることから、横領罪における「横領」概念について、解釈論的な検討を加えた。その結果、横領行為といえるためには、権限逸脱行為である必要まではないが、外形的に委託の趣旨に反していることが明らかになっている必要があるという結論に達した。このような観点から、新潟鉄工事件(東京地判昭和60年2月13日刑月17巻1=2号22頁)についても、改めて検討を加えた。
次年度においては、これらの研究成果を踏まえ、さらに、比較法的な分析も活用しつつ、情報・サービスの刑事法的保護のあり方について、全体像を明らかにすることに努めたい。

  • Research Products

    (2 results)

All 2007

All Journal Article (2 results)

  • [Journal Article] 横領概念について2007

    • Author(s)
      橋爪 隆
    • Journal Title

      研修 712号

      Pages: 3-14

  • [Journal Article] 電子計算機使用詐欺罪2007

    • Author(s)
      橋爪 隆
    • Journal Title

      ジュリスト増刊「刑法の争点」 なし

      Pages: 194-195

URL: 

Published: 2010-02-04   Modified: 2016-04-21  

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