2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18730104
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
久保 慶一 早稲田大学, 政治経済学術院, 助手 (30366976)
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Keywords | 政治学 / 比較政治 / 選挙研究 / 政党システム / 選挙制度 / 旧ユーゴスラビア |
Research Abstract |
本年度の研究計画に基づき、2006年の4月から10月にかけて旧ユーゴスラビア諸国を順次訪問し、現地調査を実施した。現地調査の成果としては、大きく以下の4つが挙げられる。第1に、現地の研究者や政治家、ジャーナリスト、NGO関係者など、のべ135人とのインタビューを実施し、政党システムや選挙制度、現地政治情勢に関するヒアリングを行った。第2に、現地の研究者を対象とした政党システムに関する専門家サーベイを実施し、旧ユーゴスラビア諸国の6ヶ国について合計のべ90名の専門家からの回答を得た。第3に、クロアチア、セルビア、マケドニアの3ヶ国について、学術機関などが実施した世論調査のデータセットを入手した。第4に、各国の統計局・選挙委員会が発行した選挙結果資料や、政党・選挙制度に関する現地語文献などの研究資料を多数収集した。11月以降、収集した資料に基づいて分析を開始し、専門家サーベイのデータ入力作業を完了して、様々な政策側面における各国の諸政党の位置に関するデータセットを作成した。さらに、このデータセットを用いて、各国の諸政策の間の関連を調べるための主成分分析や、諸政策と左右イデオロギー軸との関連を調べるための重回帰分析などの統計分析を行った。2007年3月、神戸大学・法学研究科ならびに北海道大学スラブ研究センターにおいて行われた研究会に出席し、旧ユーゴスラビア諸国における専門家サーベイの結果の分析についての研究発表を行った。これらの研究会で、出席したバルカン・スラブ諸国政治の専門家から、今後の研究を進めるうえで有益な多くの示唆を受けた。
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