2006 Fiscal Year Annual Research Report
レジーム間波及効果の研究-安全保障分野のグローバルガヴァナンスへの含意
Project/Area Number |
18730113
|
Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
足立 研幾 金沢大学, 法学部, 助教授 (70361300)
|
Keywords | 対人地雷禁止条約 / レジーム間波及効果 / 通常兵器ガヴァナンス |
Research Abstract |
平成18年度は、対人地雷禁止レジームの形成過程が他分野に与えた波及効果についての研究を進めた。実際、平成18年度には、小型武器規制を巡る重要な会議(国連小型武器行動計画履行検討会議)が開催されたり、特定通常兵器使用禁止・制限条約締約国会議においてクラスター爆弾問題が佳境を迎えたりするなど、重要なイベントが目白押しであった。 そこで、小型武器問題や、その他通常兵器問題に対して、対人地雷禁止レジームの形成がいかなる影響を与えていたのか、国内のNGO関係者や外務省関係者、海外のNGO関係者やカナダ、オランダなどの外務省関係者等へのインタビューを実施した。加えて、グローバルガヴァナンス論の視点からの理論的検討を行った。そうした成果は、「通常兵器ガヴァナンスの発展と変容-レジーム間相互作用を中心に」「CCW第五議定書形成過程の分析-『規範の接ぎ木』戦略の効果と限界」という2本の論文としてまとめ、それぞれ『国際政治』、『金沢法学』に出版した。 また、2007年2月には、対人地雷禁止条約の形成過程をまさにそのままの形で援用する形で、クラスター爆弾に焦点を絞って規制を行う条約形成を目指す交渉プロセスが開始された。現在は、このノルウェー政府によって開始された、対人地雷禁止条約形成過程のコピーともいえるプロセスに関する情報収集・分析を進めているところである。
|
Research Products
(2 results)