2006 Fiscal Year Annual Research Report
創設期のEFTAとイギリス対外政策の再編、1958〜63年
Project/Area Number |
18730120
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Research Institution | Aichi Prefectural University |
Principal Investigator |
小川 浩之 愛知県立大学, 外国語学部, 助教授 (60362555)
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Keywords | 政治学 / 西洋史 / 経済史 |
Research Abstract |
本研究は、創設期のヨーロッパ自由貿易連合(EFTA)を通して、1950年代後半から60年代前半におけるイギリス対外政策の再編(帝国・コモンウェルス、英米関係、ヨーロッパ統合のいわゆる「三つのサークル」の再編)の試みの意義と限界について分析を行うものである。その際、特に、イギリスとEFTA諸国、ヨーロッパ経済共同体(EEC)諸国の関係と並んで、イギリスとコモンウェルス諸国の関係にも焦点をあてることにより、創設期のEFTAとコモンウェルスの相互関係という、これまでの先行研究でほとんど扱われてこなかった側面についても分析を行うことが目指される。 3年間の研究計画の初年度にあたる平成18年度においては、基礎的な作業として、上記のテーマに関する二次文献や報告書・パンフレットなどの収集・分析を進めるとともに、(1)イギリス国立公文書館、(2)マレーシア国立公文書館とトゥンク・アブドゥル・ラーマン・プトラ記念館図書館、(3)ヨーロッパ連合歴史文書館において、各国政府や国際機関の一次文書、政治家の発言記録などの閲覧・収集を行った。 また、上記のテーマを補足する形で、コモンウェルス自体の制度的変遷やイギリスとコモンウェルス諸国の政治外交・安全保障、経済の両面における関係についての研究も実施した。 それらの研究の中間的な成果については、以下の学会・研究会での報告の中で言及した。(1)Comments on N. Piers Ludlow, The European Community and the Crises of the 1960s : Negotiating the Gaullist Challenge, London, Routledge,2006,欧州統合史拡大研究会第1回研究会(慶應義塾大学)2006年5月27日、(2)「スエズからコソボ・東ティモールまで-PKOをめぐるイギリス・コモンウェルス関係-」日本国際政治学会2006年度研究大会(かずさアカデミアホール)2006年10月15日、(3)「『旧コモンウェルス』から『新コモンウェルス』へ-第二次世界大戦後における拡大と制度変化、1945-73年-」イギリス帝国史研究会第35回例会(芝蘭会館)2006年12月2日、(4)「EEC第一次加盟交渉とその挫折、1957年〜1963年」『イギリスとヨーロッパ』研究会第1回研究会(京都大学)2007年3月24日。
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Research Products
(1 results)