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2007 Fiscal Year Annual Research Report

欧州共通農業政策成立の史的研究:欧州統合成立史の再検討

Research Project

Project/Area Number 18730123
Research InstitutionMeiji University

Principal Investigator

川嶋 周一  Meiji University, 政治経済学部, 専任講師 (00409492)

Keywords欧州統合 / EU / 欧州統合史 / 共通農業政策 / 国際関係史 / ヨーロッパ政治 / フランス:ドイツ:オランダ
Research Abstract

本年度における研究実績として以下の三点を挙げる。第一に、1950年代における農業統合の試みに関して、いまだ当時行われた交渉の実態の解明が部分的にとどまるために、当該交渉の主要参加国であるフランスとオランダにつき、史料収集を2008年3月に行った。フランスについては、パリの国立文書館所蔵のフランス農業省国際貿易局文書、オランダについては、ハーグの国立文書館所蔵のオランダ農業省国際管理局文書、およびアムステルダムの社会史国際研究所付属文書館所蔵のオランダ農業相(当時)マンスホルトの個人文書である。特に、マンスホルト文書は、これまでほとんど研究に使われていない文書であるため、今後の史料精読が求められる。
第二に、共通農業政策の成立が欧州統合全般に与えた影響の射程を測るために、共通農業政策の運営規定の策定時に、どのようなメカニズムに基づいて共同体政策を運用しようとし、そしてその結果登場した「コミトロジー」という欧州統合独自の政策過程メカニズムがどのように欧州統合全般に影響を与えたのかについて検討した。この論点については、論文にまとめ、明治大学政治経済研究所が発行する『政経論叢』に投稿応募し、受理されたことで掲載された。
第三に、欧州統合の歴史研究の今後の展開のあり方と、歴史研究そのものが持つ射程について検討した。この点については、短いスケッチとして『創文』に掲載された拙稿にそのエッセンスを描いた。すなわち、欧州統合が戦後の多層的な国際秩序の一つの層を形成していることから、その多層性の内部のダイナミズムの実態的解明、また欧州共同体が持つ広域秩序の政治空間がどのように歴史的に形成されたのかを解明することを挙げた。

  • Research Products

    (3 results)

All 2007

All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] 欧州共通農業政策の成立とヨーロッパ統合の政体化:コミトロジー・システムの成立・拡散の考察から2007

    • Author(s)
      川嶋 周一
    • Journal Title

      政経論叢 76(1・2号)

      Pages: 107-134

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] 前を向きながら過去を遡ること/後ろ向きに未来の中に入ること:ヨーロッパ統合史研究の射程と課題に代えて2007

    • Author(s)
      川嶋 周一
    • Journal Title

      創文 499

      Pages: 5-9

  • [Presentation] ヨーロッパ統合から見たCSCE:共同体の対外的役割獲得の模索と政治連合構想、1969-19732007

    • Author(s)
      川嶋 周一
    • Organizer
      日本国際政治学会
    • Place of Presentation
      福岡国際会議場
    • Year and Date
      2007-10-27

URL: 

Published: 2010-02-04   Modified: 2016-04-21  

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