2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18730143
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
高見澤 秀幸 University of Tsukuba, 大学院・人文社会科学研究科, 講師 (60361854)
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Keywords | 短期金利 / 金利の期間構造 / ボラティリティ / オプション / 拡散過程 |
Research Abstract |
以下の2点の成果を挙げる。 1.瞬瞬間利子率(次の瞬間に満期を迎える安全債券の収益率)はファイナンス理論で重要な役割を担っている。特に、その確率的挙動を知ることは、金利予測や金利派生商品の価格付けにとって不可欠である。実データからその挙動を推定する場合、理論上定義される瞬間利子率の代わりに、1〜3ケ月物金利がよく用いられる。ところが、これらの金利の代理変数としての妥当性について、十分な検討がなされてきたとは言い難い。そこで本研究では、その妥当性を簡便かつ視覚的に把握する方法を提案した。この成果をまとめた論文"A Simple Measure for Examining the Proxy Problem of the Short-Rate"は、学術誌Asia-Pacific Financial Marketsに採択された。 2.無裁定価格理論に基づく割引債価格を解析的に得ようとすれば、その価格に影響を及ぼすファクターの変動モデルに制約を課す必要がある。ところが、これらの制約は時系列解析の実証研究において、統計的に棄却される場合が多い。そこで本研究では、これらの研究が支持する変動モデルを用いながら、割引債価格の解析的表現を得る近似方法を提案した。この成果をまとめた論文"Modeling the Term Structure of Interest Rates with General Diffusion Processes:A Moment Approximation Approach"を学術誌Journal of Economic Dynamics and Contro1に投稿し、現在改訂版が3回目の査読中である。
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Research Products
(4 results)