2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18730176
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Research Institution | Nishogakusha University |
Principal Investigator |
飯田 幸裕 Nishogakusha University, 国際政治経済学部, 講師 (70366970)
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Keywords | 国際金融論 / 為替レート / 通貨統合 |
Research Abstract |
平成19年度は、まず最適な為替レート制度を見出す準備段階として、「為替レート制度の分類と選択に関する-考察」(『日本経済の進歩と将来』)において、為替レート制度の分類に関する特徴と、両極の解および中間的制度を支持する主張をまとめている。その考察では、今後の為替レート制度の動向として、ハードペッグ、通貨バスケット、Managed Floating Plusという大きく3つの方向性が描かれている。 また、「中間的為替レート制度に関する-考察」(『二松學舎創立130周年記念論文集』)では、中間的為替レート制度はどのように定義できるのかにっいて考察し、その結論として、固定されているが調整が可能な単一通貨ペッグやバスケットペッグを中間的制度とできるであろうとしている。また、アナウンスされる為替レート制度である"De.jure"の制度と、事実上の為替レート制度である"De facto"の制度の違いに中間的制度が大きく関わっていることも示されている。 以上の研究では、為替レート制度の特徴および分類に関する整理はできているが、理論と実証による分析が不足しているため、今後は最適な為替レート制度に関する理論分析および分類に関する実証分析が必要とされる。 なお、通貨統合については、平成19年7月開催のWestern Economic Association InternationalのAnnual Conferenceに参加し、為替レートに関連する分析への討論者を務ぬ、さらに報告された欧州通貨統合に関する分析を参考として、平成20年度のアジア通貨統合に関する実証分析が進行中である。
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