2006 Fiscal Year Annual Research Report
多汚染因子削減のための動学CGEモデルの作成と政策応用-中国を例として-
Project/Area Number |
18730188
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
黄 愛珍 静岡大学, 人文学部, 助教授 (00324319)
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Keywords | 中国の環境問題 / 汚染因子 / CGEモデル / 政策シミュレーショ |
Research Abstract |
本研究のテーマは「多汚染因子削減のための動学CGEモデルの作成と政策応用-中国を例として-」である。研究期間は平成18年度から平成19年度になっている。平成18年度は研究の準備段階に当たる。その中間研究の概要を述べる (1)先行研究のサーベイを行う。 関係図書・資料の購入・収集を行い、先行研究のサーベイを行った。その成果の一つとして、論文「中国経済環境モデリングに関する研究」(静岡大学『経済研究』11巻4号、2007年2月)をまとめた。 (2)モデルの構築 CO2等汚染物質の排出削減のための動学CGEモデルの構築を行う。その際、ボトムアップ型MARKALモデルをトップダウン型CGEモデルに統合させることを試みた。したし、次の(3)で述べるように、短期間内のデータ入手の困難のため、当面MARKALモデルの取り入れを見送る可能性がある。 (3)データベースの作成 中国動学環境CGEモデルによる実証分析には、環境汚染因子の排出量データ(部門別)、また基準均衡に必要な各種経済データや各種変数の成長率のデータ及び代替弾力性など多種多様なデータを集める必要がある。平成18年度は中国2002年産業連関表の入手をはじめ、その他のデータを実際中国に行き収集・調査を行ったり、または先行研究の結果を引用したり様々な工夫をしながらデータの収集を行った。その際に、MARKALモデルに必要なデータ(詳細な技術のデータ等)は時間をかけて集めなければならないと知らされ、現時点では当初予定していたすべてのデータを入手できていない。平成19年度の最初の段階においても引き続きデータの収集を行う予定である。 (4)社会会計表(SAM表)の作成 各種ソースから収集したデータ(上記(3))は整合性を欠く場合が多い。実証分析ができるように、データの整合性を調整しながら中国最新の社会会計表の作成を行う。現在進行中である。
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