2007 Fiscal Year Annual Research Report
IMF体制におけるドイツ・マルク(1958〜1973年)
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18730232
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Research Institution | Aichi Shukutoku University |
Principal Investigator |
石坂 綾子 Aichi Shukutoku University, ビジネス学部, 准教授 (40329834)
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Keywords | ドイツ・マルケ / ドイツ連邦銀行 / 通貨交換性の回復 / 国際通貨基金(IMF) / 国際復興開発銀行(IBRD) |
Research Abstract |
研究代表者・石坂は,研究期間の第2年度にあたり,国際通貨基金(IMF),国際復興開発銀行(IBRD)とドイツとの経済・金融的関連についての研究文献を通観し,これまでの研究成果と残された問題点を抽出した。 マルクとIMF体制との関連を明らかにするには,研究対象国であるドイツ所蔵の資料のみでは限界があり,IMF体制におけるマルクの動向,特に国際金融機関のドイツへの政策上の関与とその意図,ドルやポンド,フランとの関係について十分に検討することはできなかった。その結果,IMF体制とマルクとの関係を明らかにするためには,アメリカ合衆国,ワシントンDCにおいて国際通貨基金(IMF),国際復興開発銀行(IBRD)資料室での綿密な資料調査が不可欠となった。 この資料調査の結果,ドイツはアルクの通貨交換性や通貨切り上げについて,IMFとの折衝があったものの,国際収支黒字国として短期的融資を受ける状況にはなく,結びつきは強くなかった。むしろドイツは国際収支黒字国として積極的な長期資本輸出を行い,国際復興開発銀行(IBRD)と深い繋がりを持っていた。加盟出資金18%分の解除はその一端であり,換言すれば,ドイツの黒字分は国際的な流動性供給の役割を果たしたと言える。これらの検討結果の一端は,『愛知淑徳大学論集-ビジネス学部・ビジネス研究科篇-』に掲載された。 以上の実証研究を経て,第2年度の研究計画は,おおむね当初の予定通りに達成された。来年度以降は,国際復興開発銀行(IBRD)への出資金解除問題を中心に,実証研究をさらに推進する予定である。
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