2006 Fiscal Year Annual Research Report
大学発ベンチャー企業によるオーファンドラッグ市場創出の可能性に関する研究
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18730241
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
西村 由希子 The University of Tokyo, 先端科学技術研究センター, 助教 (00361676)
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Keywords | オーファンドラッグ / 大学発ベンチャー / 知的成果 / 技術移転・産学連携 / 薬事法改正 |
Research Abstract |
本研究の目的は、大学発ベンチャー企業による希少疾病用医薬品(オーファンドラッグ)の新規市場創出可能性について、薬事法制度改正及び医薬品業界再編の視点を踏まえて検証し、大学発ベンチャー企業の更なる活性化に関する政策提言を担当府省に対し行うことである。 初年度である18年度は、「1.薬事法改正及び医薬品市場再編による市場変化」を研究課題とし、平成14年7月31日に改正法が公布された薬事法改正の再検討をおこなった。また、医薬品市場も、外資系企業の参入や後発医薬品産業の台頭による競争の激化、並びに競争優位性を高めることを目的として、他社とのアライアンス強化や、資本コストの選択・集中が進んでいる。それらの医薬品市場再編の流れについて、データを整理分析した。 また、大学発ベンチャー企業の位置づけを再確認するため、大学発知的成果を用いた社会貢献のあり方について検討した。その結果、日本の大学発知的成果は、1)市場経済型、2)地域振興型、3)公益利用型、の3つにわけられることが明らかとなった。大学発ベンチャー企業は、1)を主目的として設立されているが、研究分野によっては、他の項目においても存在価値があると判断した。これらの成果は、平成19年度に国際学会(Oxford Conference on Innovation and technology Transfer for Global Health)およびファイザーヘルスケアリサーチフォーラムにて発表を実施した。 また、北欧地域・米国中西部地域におけるオーファンドラッグ市場の現状調査を実施した。これらの知見の一部は平成18年度に開催されたNew Asian Dynamics conferenceにて発表した。
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