2007 Fiscal Year Annual Research Report
グローバル時代の地域経営研究;地域資源を活かした持続可能なまちづくりの理論と実践
Project/Area Number |
18730252
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Research Institution | Hokkaido Institute of Technology |
Principal Investigator |
湯川 恵子 Hokkaido Institute of Technology, 工学部, 講師 (20420763)
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Keywords | 地域経営 / 経営価値 / 経済価値 / 持続可能性 / 地域資源 / ネットワーク / 仮想地域集積 / 地域資源連携 |
Research Abstract |
当該年度において本研究では持続可能なまちづくりの可能性を、地域独自の経営資源、いいかえると地域に固有の経営資源すなわち"地域資源"の視点から考察している。地域経営では、経済性と社会性のいずれか一方のみを強調するのではなく、双方に等しい位置づけを与えることが肝要となる。案山子のようにただ突っ立ている静的均衡ではなく、やじろべえのようにゆれながらも倒れない動的均衡を保つことが大切なのである。いずれか一方のみを強調することは、他方の犠牲の上あるいは無視することによって成り立つので、ものごとの仕組みが単純になる。そしてこの単純化行動は複雑な社会現象に十分に対応できない。 そこで異なった要素を排除するのではなく、グローバルな全体とのかかわりのなかで個々の役割をになうことを意識した地域経営を魅力ある経営と位置付け、それを評価するための6つの分析、評価基準つまり主体軸、価値軸、資源軸、時間軸、空間軸、方法軸、を提案。地域経営のみならず個人や集団、職場、勤め先全体、地域などにまで拡大可能な分析軸を用意し、経営魅力度分析のためのチェックリストおよびその評価ガイドラインを策定した。 これら6つの分析軸のなかでも特に資源軸に着目し、広域空間や仮想地域を意識した情報の社会ネットワークが重要な役割を果たすことを示唆。まちづくりの概念を時間的、物理的に狭域にとどめることなく、仮想的な地域資源集積なども視野に入れ、地域の再定義への試みとして一つひとつの多様な地域資源連携による特色あるまちづくりの可能性に言及したものである。
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Research Products
(3 results)