2006 Fiscal Year Annual Research Report
ケース・メソッドを用いた経営倫理の効果的な教育法に関する研究
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18730253
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Research Institution | Tohoku University of Community Service and Science |
Principal Investigator |
中谷 常二 東北公益文科大学, 公益学部, 准教授 (70398501)
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Keywords | 経営倫理 / ケース・メソッド / 企業倫理 / CSR(企業の社会的責任) / 応用倫理 / 公益ビジネス |
Research Abstract |
本年度は第一に、経営倫理を実践する手法として多くの企業で取り入れられているCSRをテーマに取り上げ、企業倫理教育の重要性を論考した。論文「誰のためのCSRか?-CSRに対する倫理学からの異論」、「CSR(企業の社会的責任)活動の経営倫理学的考察」、「公益ビジネスとは何か」および研究代表者中谷常二編著の『ビジネス倫理学』第1章では、企業や社会における企業倫理観の現状と問題点を提示し、真に企業倫理を推進し、企業不祥事を抑制するには、まず経営者および従業員の倫理観の酒養のための企業倫理教育が重要であると提言している。 続いて、ケース・メソッド教育に関する研究では、2006年10月に行われた日本経営倫理学会において「企業における経営倫理教育でのケース・メソッド研修の有効性」というタイトルで学会発表を行った。内容は同名論文にまとめられている。研究代表者中谷常二が作成したケース・メソッドによる従業員教育プログラムを某企業で実施した結果、従業員に企業倫理の重要性を認識させることができ、ケース・メソッドによって満足度が高い研修ができたことを実証的に明らかにした。 2007年3月に韓国経営倫理学会で"The business ethics education at Japanese corporations : Ethical and cultural considerations"の題で日本企業で行われている経営倫理教育について発表を行った。韓国経営倫理学会大会のテーマが経営倫理教育に関するものであったこともあり、韓国における大学や企業での経営倫理教育についての知見を深め、有意義な意見交換をすることができた。 また、『応用倫理学事典』、『経営倫理用語辞典』では企業不祥事や社内の企業倫理推進体制に関する用語の解説を担当し、従業員教育の重要性とその執行手法について言及した。
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Research Products
(8 results)