2007 Fiscal Year Annual Research Report
ケース・メソッドを用いた経営倫理の効果的な教育法に関する研究
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18730253
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Research Institution | Tohoku University of Community Service and Science |
Principal Investigator |
中谷 常二 Tohoku University of Community Service and Science, 公益学部, 准教授 (70398501)
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Keywords | 倫理学 / 応用倫理学 / ビジネス倫理学 / 経営倫理学 / ビジネス・エシックス / ケース・メソッド / コーポレート・ガバナンス論 / ステイクホルダー理論 |
Research Abstract |
3ヵ年の研究計画の中で本年度は2年目ということもあり、昨年度から続けている研究のよりいっそうの深化を行った。ケース・メソッドに関する研究については経営倫理実践研究センター、新日本石油株式会社、花王株式会社、NTTなどの各社の協力により、ケース・メソッドを用いた社内研修のあり方について知見を深めることができた。また、それらの企業に対してどのような研修を行うことが従業員の倫理マインドの涵養につながるかについての調査も進めた。これらの成果は研究代表者中谷常二編著の『ビジネス倫理学』で、倫理学説に関する論考や、具体的なケース・メソッドによる研修の進め方としてまとめ、刊行することができた。 また、様々なステイクホルダーがより働きやすい職場にするための研究として「日本における障害者雇用へのビジネス倫理学的考察」を日本経営倫理学会で発表した。障害者雇用の問題は女性や外国人などの企業におけるダイバーシティーの問題として普遍化可能であり、本研究により、日本企業の従業員のステイクホルダーに関する考え方を変えていくことがより公平で差別のない職場環境につながることが明らかになった。 本年度では刊行にはいたらなかったが、Norman Bowie "Business Ethics: a Kantian Perspective"の翻訳を鋭意進めている。本書はビジネス倫理学における倫理学の視点からまとめられた研究書であるが、その内容は企業での倫理教育に関するものであり、本書の出版により米国でのビジネス倫理教育の実態とノウハウが精査できる。
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Research Products
(4 results)