2006 Fiscal Year Annual Research Report
自動車車載電子システムにおける日欧標準化コンソーシアム運営手法の国際比較
Project/Area Number |
18730265
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
徳田 昭雄 立命館大学, 経営学部, 助教授 (60330015)
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Keywords | コンソーシアム / 標準化 / 車載通信プロトコル |
Research Abstract |
CAN(Controller Area Network)は、1980年代にBoschによって提唱された車載ネットワーク・プロトコルである。CANの歴史は古く、1983年にDaimler Benzからの依頼を受けたRobert Boschが開発に着手し、1986年2月にSAE年次総会でBoschがCANを発表して、1992年にメルセデス・ベンツのS-Classで実用化された。以後、CANは制御系通信プロトコルとして、米国、日本の自動車メーカーにも採用されている。CANは国際標準化機構(ISO)にも登録され、ISO11898として標準化されている。LIN(Local Interconnect Network)は主としてミラーやウィンドウ、ドアなどボディ系で低速な用途で利用される車載通信プロトコルである。LINは各種センサーからの情報をCANネットワークに渡すまでの通信路として利用されている。現在、制御系通信プロトコルにおいては、これらCANとLINがデファクト・スタンダードとして普及している。FlexRayは、制御系の車載通信プロトコルであり、通信速度は高速CANよりも速く、ボディ系制御だけではなくシャシー系制御など「高速性」、「高信頼性」が求められる電子制御に適用されるプロトコルである。これら車載通信プロトコルの普及には、欧州の企業を中心にコンソーシアムの活動が重要な役割を果たしている。本研究では、制御系通信プロトコルCANとLINの母体となっているコンソーシアムと、これからデファクト・スタンダード化を狙うFlexRayコンソーシアムの活動の実態調査にあたり、文献・資料、関係企業へのインタビューをベースに情報収集を行ってきた。
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Research Products
(4 results)