2008 Fiscal Year Annual Research Report
企業間連携・協力関係の財務会計研究-JV, フランチャイズおよびSPEの研究
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18730305
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| Research Institution | Hosei University |
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Principal Investigator |
中野 貴之 Hosei University, キャリアデザイン学部, 准教授 (70287952)
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| Keywords | 事業提携 / 連結会計 / SPE / ジョイントベンチャー |
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| Research Abstract |
本年度, 次の研究を行った。
(1) SPEの連結と開示
本研究では, SPEの連結および開示のあり方について, 専門的財務諸表利用者(証券アナリスト)に対する調査を実施し, 財務諸表利用者がどのような扱いを要請しているかを明らかにし, 論文に纏めた。本研究の主な結果は, 財務諸表利用者の中には, SPEの連結を強く望む者と, 逆に分析し難くなるとして連結に強く反対する者とに大きく分かれたが, いずれの立場からも補足情報の開示が必要不可欠であるというものである。現在の国際的動向では, SPEを積極的に連結する方向に進展しているが, 連結に併せて十分な補足情報を開示しない限り, 有用な会計情報にはならないことを確認した。
(2) 連結会計情報の利用メカニズム
日本の大規模企業グループの連結会計情報を, 財務諸表利用者はどのように利用・分析しているのかという点を, 証券アナリストに対する聴き取り調査を通じて特定し, 論文として纏めた。大規模企業グループの分析に際し, 投資家は, 連結財務諸表という集約情報と, セグメント情報および個別財務諸表等の分割情報等を総合的に利用・分析している。多数の企業とJVを設立していたり, あるいは, 事業の多角化や国際化が著しく進展しているなど, 企業グループの態様が複雑多岐に及ぶ場合, 投資家は連結財務諸表に加え, 各種の分割情報を用いた複雑な分析を行う必要があり, その結果として, 証券評価には負の影響が及ぶ可能性が高いことを明らかにした。
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