2006 Fiscal Year Annual Research Report
福祉NPOのアドボカシー--地方自治体に対する政策提言プロセスの分析から--
Project/Area Number |
18730370
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
秋葉 武 立命館大学, 産業社会学部, 助教授 (00340480)
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Keywords | 市民主義 / 福祉国家化 / 未組織者 / 障害者運動 / ボランティアの制度化 / 個人の自発性 / 新しい組織論 / 生活の個人化 |
Research Abstract |
本研究は、社会福祉を取り巻く外部環境の変容を視野に入れたマクロ・レベルの視点を取り入れつつ、実践的なメゾ・ミクロレベルの視点からNPOのアドボカシーにアプローチしていく。 本年度前半は日本の市民活動で大きな役割を果たしてきた複数のNPOに対する予備調査を実施して、調査計画を作成することを中心に行った。研究代表者は計画作成で、NPOのアドボカシーを研究するに当たって、当該団体や当事者が特定の社会的課題に対してどのような「認知」をしているかが重要であると認識するに至った。 そこで、研究において歴史的アプローチにより焦点を当てることにした。1960年代以降の市民運動の生成と展開が現在の福祉NPOのアドボカシーにいかなる影響を与えているかに焦点を当て、1960年代、NPOが社会的に登場してくる背景にも焦点を当てて、研究を開始した。 本年度後半においては、これに関連して福祉領域のみに焦点を当てるとアドボカシーの要素が矮小化されると考え、青少年支援NPOや住民運動とのネットワーキングがアドボカシーにいかなる影響を与えてきたかの考察を開始した。 次年度以降、引き続き研究を進捗させるなかで、アドボカシーを成功に導く構成要素、例えば政策デザイン(政策に応じた戦略の策定)、政策の提示・説明(多様な提示手法を組み合わせた提示)等について分析していく予定である。
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