2007 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者福祉サービス分野における苦情の捉え方と苦情解決の技法に関する実証的研究
Project/Area Number |
18730373
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Research Institution | Hokusei Gakuen University |
Principal Investigator |
岡田 直人 Hokusei Gakuen University, 社会福祉学部, 准教授 (00331728)
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Keywords | 苦情解決責任者 / 苦情受付担当者 / 介護支援専門員 / 苦情の捉え方 / 苦情解決 / 技法 / 量的研究 / 質問紙 |
Research Abstract |
平成19年度は、前年度に実施した質的研究(インタビュー)の結果を踏まえて、研究対象である特別養護老人ホームの苦情解決責任者、苦情受付担当者および居宅介護支援事業所の介護支援専門員に対して、量的調査(質問紙を用いた自記式郵送調査)を実施すべく準備を進めていた。調査規模は、3者に対し各500ケースを、WAM-NETに登録されている全国の事業者から無作為抽出して行う予定であった。しかしながら、調査対象者の1つである居宅介護支援事業者の日本最大手のコムスンに平成19年6月、厚生労働省の処分があった。結果的に平成20年3月末にコムスンは清算されることとなった。研究の都合上、コムスン事業者を調査対象者から排除するために、平成19年度計画を一部変更し、平成20年度に量的調査を実施するように繰越(翌債)の手続きを行った。それが認められたので、実質的には平成20年度に3者への量的調査を実施した。また、その際には、調査時点での全国事業者数の都道府県別比に比例するように500ケースをそれぞれ割り振り、調査対象者を選定した。結果、苦情解決責任者(有効回収率36.4%、有効回収数182)、苦情受付担当者(30.4%、152)、介護支援専門員(27.2%、136)、合計(31.7%、470)のデータを得ることができた。このような全国調査は、苦情解決に関する調査では他に類がない。また、苦情の捉え方や苦情解決の技法に関する量的調査も他に類がない。また、これらを同時に主要苦情解決担当者3者に実施した例も他に類がない点が、この調査の意義であり、その結果が示す内容に重要性があると考えている。
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