2008 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者福祉サービス分野における苦情の捉え方と苦情解決の技法に関する実証的研究
Project/Area Number |
18730373
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Research Institution | Hokusei Gakuen University |
Principal Investigator |
岡田 直人 Hokusei Gakuen University, 社会福祉学部, 准教授 (00331728)
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Keywords | 高齢者福祉サービス / 苦情の捉え方 / 苦情解決 / 技法 / 質的研究 / 量的研究 / トライアンギュレーション / 三角測定 |
Research Abstract |
平成20年度は、過去2年間の研究の総括をする年として位置づけていた。すなわち、平成18年度実施の半構造化面接法を用いたインタービュー(苦情解決責任者、苦情受付担当者、介護支援専門員、苦情解決の第三者機関職員、研究者ら15名)と平成19年度実施の質問紙を用いた自記式郵送調査(調査に与えるコムスン問題回避のため、調査の実施を平成20年度に繰越(翌債)した)を特別養護老人ホームの苦情解決責任者(有効回収率36.4%、有効回収数182)、苦情受付担当者(30.4%、152)、居宅介護支援事業所の介護支援専門員(2712%、136)にそれぞれ500ケースを実施した。これは、高齢者福祉サービス分野における苦情の捉え方と苦情解決の技法という同一の研究テーマに関して、異なる2つの研究手法(質的研究と量的研究)を用いてアプローチを試みたトライアンギュレーション(三角測定)の手法を用いた。この種の研究テーマで、この手法を用いた研究は、他に類がない。また、量的調査では、全国の事業者を対象に行い、WAN-NETに登録されている事業者から、調査時点での全国事業者数の都道府県別比に比例するように500ケースを割り振り、調査結果に偏りが少なくなるように配慮した。残念ながら、量的調査の実施を平成20年度に繰り越したため、質的研究と量的研究については、分析を深めるまでには至らず、単純集計を行う程度に止まってしまったことが反省点である。3カ年におよぶ助成期間は終了する。また、その間に、論文や学会発表等行うことがかなわなかったが、平成21年度から順次、その結果を発表する予定である。
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