2007 Fiscal Year Annual Research Report
親密な他者に対する自己高揚的自己呈示が自尊心及び精神的健康に及ぼす影響
Project/Area Number |
18730395
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Research Institution | Osaka International University |
Principal Investigator |
谷口 淳一 Osaka International University, 人間科学部, 講師 (60388650)
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Keywords | 自己呈示 / 自尊心 / 親密な関係 / 精神的健康 / 自己高揚的自己呈示 / 自己確証的自己呈示 / ペア調査 / 縦断調査 |
Research Abstract |
本研究では、親密な他者に対して自己高揚的自己呈示を行うことが自尊心や精神的健康の高揚、維持に寄与するプロセスを検討することを目的としている。Swann et al.(2002)は戦略的自己確証モデルを提唱し、親密な関係では自己確証動機と自己高揚動機の両立が可能であることを示している。本研究は、この理論に基づき検討を行う。平成19年度は、大学新入生を対象にして縦断的ペア調査を行い、1、友人に対して自己高揚的な自己呈示を行うことで、その後実際に友人から好ましい評価を得ることができるのか、2、親密になるにつれて友人に対して実際に自己高揚的な評価を行うようになるのか、3、そのような自己高揚的な評価は自己高揚的な自己呈示によって媒介されるのかについて検討した。調査は、大学新入生を対象に、4月〜7月にかけて4回(1月間隔)、行った。調査は、研究代表者が担当する心理学関連の講義中に行い、被調査者に友人とペアになるよう求め、ペア同士を互いの回答がわからない距離に移動させ、個別に質問紙への回答を求めた。質問紙の内容は、1、自己認知、2、ペアになった友人に対してどの程度好ましい自己呈示を行っているのか、3、ペアになった友人から実際にどのような評価を得ていると推測できるか、4、ペアになった友人からの評価はどの程度正確であると思えるか、5、ペアになった友人に対する評価、6、関係満足度、7、関係の親密さ、8、自尊心、9、精神的健康、であった。調査データについては、現在分析中であるが、平成20年度の学会において発表する。この調査結果をふまえ、平成20年度は、自己呈示プログラムの開発を行う。
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