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2008 Fiscal Year Annual Research Report

現代青年期の様相と自己意識の功罪について

Research Project

Project/Area Number 18730405
Research InstitutionFukushima University

Principal Investigator

中間 玲子  Fukushima University, 人間発達文化学類, 准教授 (80343268)

Keywords青年心理学 / 社会系心理学 / 教育系心理学 / 青年期 / 自己意識 / アイデンティティ / 自己形成 / キャリア形成
Research Abstract

戦後日本の社会構造の変化をふまえ、現代青年の自己意識の様相の解明を目指した。
1. キャリア形成の問題を軸にしながら、自己や自己をとりまく現実社会に対する態度について文献研究を行った。ユートピアを求めてもう一つの世界を外に求め可能性を追求していた1990年代に対し、2000年以降は、自身の内に不確定要素を求め可能性を見出そうとする傾向が増加したと考えられた。それは、経済構造の変動や社会構造の変化の中で、価値観の変動を強いられる者たちが自分を変えないままで適応しようとする閉塞的対処であると考えられた。
2. 文献研究の成果をふまえ、キャリア形成に見受けられる消極性の要因についての調査研究を行った。その結果、自分の人生が決まっていくことに対する不安よりも、自分自身が決断することに対する不安が強いと考えられた。これより、選択の仕方それ自体よりも、選択する主体となることに関する自己意識の問題を取り扱う必要があると考えられた。
3. 日常における自己意識のあり方を問うため、小説、音楽、映画、テレビなど、様々なメディアからの情報収集とそこからの思考の発展についても探索的に調査した。日常にふれる情報から、自身の考えを発展させ、自覚的に言語化していくことを求める調査であったが、考えを深め言語化できている者であっても、自己との関連における言及になると説明力が弱まるという傾向があった。これより、自己に意識が向き、自己について内省が深まった際に、さらにその思考を外とつなげていく言語化の力が、内閉という現象と関連するのではないかと考えられた。
4. 上記成果の一部を、第5回国際対話的自己学会について発表し、社会構造の大きな変化を迎えているポーランド、経済状況の変化が著しいコロンビアなど、諸外国研究者からの意見を得た。
また、平成18年度からのすべての成果について、研究成果報告書および補助資料集を作成した。

  • Research Products

    (2 results)

All 2008

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] "自分探し"類型化の試みとそれぞれの特徴について-"自己違和感"と"自己開拓意識"の枠組みからの検討-2008

    • Author(s)
      中間玲子
    • Journal Title

      福島大学研究年報 4

      Pages: 7-16

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] The structure of problems with career development caused by conflicts among multiple voices2008

    • Author(s)
      Nakama, R.
    • Organizer
      The Fifth International Conference on the Dialogical Self
    • Place of Presentation
      イギリス、ケンブリッジ大学
    • Year and Date
      2008-08-26

URL: 

Published: 2010-06-11   Modified: 2016-04-21  

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