Research Abstract |
平成20年度は, 平成19年度に引き続き, 課題を配信するためのホームページをデザインし, 具体的な内容を検討した上で, ホームページの公開を行なった(http://kokorogaku.net/top.html)。課題については, 注意機能の改善を目的としたもぐらたたきと数字探しを作成した。HPの使いやすさや課題のやりやすさなどのユーザビリティ評価は, 広島県障害者リハビリテーションセンター内の高次脳機能センターに所属する心理士に協力を仰ぎ, 実際の臨床現場で活用してもらうことで, 意見交換を行ないながら, 改良を行なった。まず, もぐらたたきでは, 背景があると課題が実施しにくいという意見があったため, 背景があるものとないものを作成し, 難易度を調整した。また, 数字探しでは, 探すべき数字が分かりにくいとの意見があったため, 探すべき数字に枠をつけて分かりやすくした。このような臨床現場から出された意見については, 課題を開発する業者とネットワーク上にグループを開くことでそこに意見をアップし, 即時に対応してもらえるよう工夫した。れまで臨床現場より, 課題はおもしろいとの一定の評価をもらっているが, 課題数が少ない, ターゲットとなる障害を明記するべきである, マウスの操作が難しい場合の対処がなされていないなどの意見が出ており, これらについては, 今後の検討課題である。 HPを公開したことで, 認知リハビリテーションに興味を持つ県外の医療機関からも問い合わせがあった。そのような機関と意見交換する中で, 本サイトは, 現在の臨床現場がかかえる問題に対処できるサイトであることが確認された。
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