2007 Fiscal Year Annual Research Report
学校変革のための国際的ネットワークの生成と展開に関する研究
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18730500
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
佐藤 博志 Okayama University, 大学院・教育学研究科, 准教授 (80323228)
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Keywords | 学校変革 / ネットワーク / スクールリーダー |
Research Abstract |
今年度は,学校変革のための国際的ネットワーク(International Networking for Educational Transformation)の国際的影響力について明らかにした。このネットワークは,イギリスに本部があり,学校変革に関する情報・アイデア・技法を学校等に提供している。オーストラリアでは,学校変革のための国際的ネットワークのオーストラリア支部が立ち上げられている。オーストラリア支部では,研究大会、スクールリーダー研修を実施している。これらの取組の評判は高い。この点に、学校変革のための国際的ネットワークの成果が認められる。一方、オーストラリア支部は財政的に自律運営しなければならない。そのため、収入と支出のバランスをとりながら、運営する必要がある。この点に、学校変革のための国際的ネットワークの厳しさ(課題)がある。関連して、学校変革のための国際的ネットワークが、学校においてどのように受けとめられているかについて調べた。学校がこのネットワークに所属している場合は、校長や教頭に大変有効であると受けとめられている。一方、所属していない学校では、そもそもネットワァクの存在が知られていない。今後、ネットワークが学校現場に浸透するためには、一層の広報活動が必要であろう。学校変革を実現するための手段は、学校変革のための国際的ネットワークだけではない。スクールリーダーに対する大学院教育、研修の推進等、様々な政策が策定されている。例えば、スクールリーダーが大学院で教育を受ければ、視野が広がるとともに、力量が高まる。その結果、学校変革のための国際的ネットワークの意義を理解し、ネットワークを積極的に活用することにつながっていくだろう。したがって、スケールリーダーの力量向上、大学院教育、研修と学校変革のための国際的ネットワークの関係性が重要になってくる。
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