教育委員会制度改革をめぐる地方教育行政の動態と政治過程

2006 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 18730505
• Research Institution: Ehime University
• Principal Investigator: 村上 祐介 愛媛大学, 法文学部, 講師 (00423434)
• Keywords: 教育行政 / 教育委員会制度 / 首長 / 地方分権改革 / 政治過程 / 教育長 / アンケート調査 / 制度改革

Research Abstract

本年度は(1)首長アンケート調査の計量分析、(2)教委制度改革の政治過程に関する資料収集とインタビュー調査、(3)教育長人事の事例分析、の3点について研究を行った。
(1)については、平成16年度の文部科学委嘱研究として行った全国の知事・市町村長へのアンケート調査データを回帰分析によって解析し、どのような首長が教委制度に対して制約を感じている(または感じられていない)のか、また教委制度改革に対する首長の意見を規定する要因は何か、といった問いを明らかにした。この結果については報告論文にまとめるとともに学会発表を行った。
(2)に関しては、新聞記事および国会の議事録、地方分権推進委員会の議事録の収集を行った。また、地方分権改革の当事者に対するインタビュー調査を行った。これについては来年度も調査を継続する予定である。
(3)では、1980年代半ば以降に中央省庁から教育長に出向した事例を収集し、その背景について分析を行った。この研究については学会発表を行うとともに、現在論文を学会誌に投稿中である。
今年度は本研究の初年度ということもあり、学術雑誌への掲載には間に合わなかったが、学会発表の際に提出した論文や投稿中の論文を複数執筆した。これらについては来年度以降に学術雑誌等に発表する予定であり、研究の進捗自体は概ね順調といえる。