2006 Fiscal Year Annual Research Report
デューイ実験学校におけるボトム・アップ型カリキュラム・デザインに関する研究
Project/Area Number |
18730513
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Research Institution | Aichi Konan College |
Principal Investigator |
森 久佳 愛知江南短期大学, 現代幼児学科第1部, 講師 (00413287)
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Keywords | 教育学 / デューイ実験学校 / カリキュラム・デザイン |
Research Abstract |
本研究は、デューイ実験学校のカリキュラム・デザインに関する研究である。平成18年度の中心的な作業は、(1)実験学校に関して研究代表者がこれまで行ってきた研究の成果を総括的に整理・検討すること、(2)実験学校と直接的及び間接的に関わる文献を収集し整理すること、であった。 (1)の作業として挙げられるのは、(1)「開校前(1894〜95年)におけるデューイ・スクールのカリキュラム構想」、(2)「研究ノート:デューイ・スクールのカリキュラムにおける『仕事(occupation)』の位置づけについて」における論文検討である。(1)では、デューイ実験学校開設にあたってデューイ自身が抱いていたカリキュラムの構想が、当時の米国のカリキュラム研究の動向から鑑みて独自の性質を備えていたことを明らかにした。(2)では、デューイの『学校と社会』の検討から浮かび上がる「仕事」の活動に関する問題点を検討し、それを解決する1つの仮説的なモデル(「漸進的分化型カリキュラム」)を、研究代表者のこれまでの研究成果を示すことによって提示した。 (2)の作業は、日本と米国にて行った。まず、日本国内においては、デューイ及びデューイ実験学校やカリキュラム論(カリキュラム・デザインやカリキュラム開発に関するものが中心)に関する著作・論文を収集した。また、今日的な課題も視野に入れるために、教育学やその諸領域(哲学や社会学など)に関する文献も入手し、重層的・横断的アプローチの導入も図った。米国においては、平成18年8月にシカゴ大学のレイゲンシュタイン図書館・特別コレクションを訪問し、『実験学校活動報告』(Laboratory School Work Reports)を中心とした一次資料の収集を行った。その他にも、関連する史資料や諸文献を複写し入手した。
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Research Products
(2 results)