2006 Fiscal Year Annual Research Report
ドイツ新教育における「対話的関係」の構築に関する研究-幼小連携の可能性を中心に-
Project/Area Number |
18730514
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Research Institution | Takada Junior College |
Principal Investigator |
内藤 由佳子 高田短期大学, こども学科, 講師 (80421353)
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Keywords | ドイツ新教育 / ベルトルト・オットー / 幼小連携 |
Research Abstract |
本研究は、ドイツ新教育運動の「子どもから(vom Kinde aus)の教育を代表するベルトルト・オットー学校(Berthold-Otto-Schule)における幼児・初等教育段階の接続に関する教師の子ども理解、指導性のあり方について具体的な授業実践記録を通じて明らかにするものである。平成18年度は、研究計画に基づき以下のような成果を得た。 (1)未公刊一次資料の入手 ベルトルト・オットー学校に関する資料は、(1)オットーの著作、(2)オットー学校発行の機関紙、(3)当時の新聞雑誌記事、(4)オットー協会会報および会議資料に大別される。このうち、本研究ではオットー学校の幼児教育と初等教育低学年の授業実践記録および教師による学びの記録に関する全ての一次資料を収集の対象とした。18年8月にドイツ諸都市(ハンブルク・マクデブルク・ベルリン等)の文書館、大学図書館を訪問し上記の資料をコンピュータに入力の上収集し、紙媒体の資料として精確に復元し、翻訳を付して整理を行った。 (2)日本・ドイツにおける幼小連携の現代的動向の調査 ドイツ・ハンブルク州の教育省を訪問し、ハンブルク市における今日の幼小連携の取り組みに関する資料を収集した。また市内の就学前学校(Vorshule)を訪問し、活動の様子や保護者との連携についても調査を行った。 今後は、収集した資料に基づいて、ベルトルト・オットー学校の幼小連携において固定的な「子ども-教師」の関係性を変革し「対話的関係」を構築するため教師がいかに子どもを理解し、指導・援助の視座を見出していったのか考察を進める。
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