2008 Fiscal Year Annual Research Report
地域社会における総合選抜制実施と影響に関する実証研究
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18730523
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
中澤 渉 Toyo University, 社会学部, 講師 (00403311)
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Keywords | 総合選抜制 / 社会調査 / 教育改革 / 高校入試 / 計量分析 / アスピレーション / トラッキング / 学校間格差 |
Research Abstract |
最終年度にあたる本年度は、質問紙調査を行うにあたって参考にした過去の質問紙調査の再分析と、昨年度実施した調査の分析がメインとなった。また政策過程に関する文書等の収集は本年度で一段落し、現在執筆中の著作においてまとめられる予定である。まず計量調査の再分析の成果としては、本調査を実施するにあたって、特にアスピレーション項目で参考にしたSSM調査(社会階層と社会移動に関する調査)のデータの分析があり、国際比較を行うことで、東アジア諸国における階層と教育達成の関係を検討し、特に日本において、その影響が強く観察されることを指摘した。また学校のトラッキング効果の大きさは、日・韓・台で共通して観察された。その他、保護者の教育改革に関する意識調査の二次分析から、学校独自の効果を特定化できるマルチレベル分析の意義を説いたほか、奨学金政策の効果、また労働市場の流動性などに関する分析も行い、計量分析の方法を広範囲に応用した。本調査の分析については、アスピレーションを従属変数とし、対数線形モデルを用いつつ、総合選抜制を実施しているところとそうでないところとで、アスピレーションに差異があるか否かを検討した。結果的に、仮説が支持され、学校間格差の見えにくい総合選抜制実施学区の生徒のほうが、成績とアスピレーションの関係が弱いという結果が得られた。また教育改革の制度変化に関する理論的検討を行い、それを調査結果の概要とともに報告書にまとめた。なお、データについては、当初の予定通り、クリーニングを行い、SSJデータアーカイブに寄託して、第三者にも利用可能な形に整備した。
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Research Products
(4 results)