2006 Fiscal Year Annual Research Report
トライアンギュレート法による薬物乱用防止教育の効果測定とプログラム開発
Project/Area Number |
18730526
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
白松 賢 愛媛大学, 教育学部, 助教授 (10299331)
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Keywords | 薬物乱用防止教育 / トランアンギュレート法 / プログラム開発 / 効果測定 |
Research Abstract |
本年度は三年間の研究計画に従い、一年目の研究実績として以下を実施した。 第一は、児童生徒の意識調査にみる薬物乱用防正教育の課題明確化(量的調査)である。平成14度「薬物に関する児童生徒の意識調査」のデータ再分析を行い、平成18年12月から平成19年度1月にかけて、「薬物に関する児童生徒の意識調査」(平成18年度調査)を実施し、データ入力・整理を行い、次度のトライアンギュレート法による効果測定の基盤を構築した(愛媛県薬物乱用防止教育支援体制推進委員会実践研究報告に一次報告を掲載)。 第二に質的調査データ(調査済み)から、ドラッグへの肯定的な解釈を有するインフォーマントのライフヒストリーを抽出して再分析を行い、平成14年度意識調査の分析結果とあわせて、義務教育段階におけるカリキュラム課題を明らかにした。その成果をもとに、薬物使用という問題行動の改善に関しては特別活動における「問題解決活動がカリキュラム上重要であることと、その活動を質的に向上させるためには、「問題」の定義と解決に向けた教師の指導・介入・支援に関するカリキュラム上の観点を明らかにした(『日本特別活動学会紀要』2007で報告)。またトライアンギュレート法の一つの柱である質的調査調の在り方と可能性について、薬物使用者の質的調査結果(フィールドにおける「問題」と捉えられる蓋然性の高い調査行為の在り方)を日本教育社会学会第58回大会にて報告した(日本教育社会学会第58回大会平成18年9月)。 第三は薬物乱用防止教育プログラムの教材・授業開発を行った。また平成18年度9月に、カリフォルニア州(USA)の保健教育「Health Framework」における薬物乱用防止教育の資料収集(カリキュラム資料・教材資料収集)を行った。収集した資料(図書資料も含む)と研究協力者の小学校で試行的な薬物乱用防止教室を行い、我が国の小学校における教材開発(試行実践の課題改善)とカリキュラムモデル(授業モデル構築は平成19-20年度予定)の基礎を確立した。
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Research Products
(1 results)