2006 Fiscal Year Annual Research Report
日米の博物館との連携を生かした異文化理解教育アウトリーチ教材の開発と実践
Project/Area Number |
18730549
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Research Institution | Kyoto Notre Dame University |
Principal Investigator |
中山 京子 京都ノートルダム女子大学, 心理学部, 講師 (50411103)
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Keywords | 国際理解教育 / 先住民 / 教材開発 / 多文化共生教育 / 総合学習 / 異文化理解 / イメージ |
Research Abstract |
本研究は、日本の児童・生徒・大学生のアメリカ先住民に関する認識を調査・分析し、偏りのない理解を深めるための貸出し可能なアウトリーチ教材を下記の日米の博物館との連携により開発し、下記の学校で実践を行ない、この教材の意義を明らかにすることを目的としている。 平成18年度の研究は、主に下記の3点を行った。 1.ネイティブ・アメリカンについての小学生から大学生までの認識調査及び分析 大阪府茨木市立葦原小学校(大阪)、東京学芸大学附属世田谷小学校(東京)の2年生および6年生児童140人、京都ノートルダム女子大学心理学部(京都)の学生50人へのアンケート調査を実施し、ネイティブ・アメリカンに関する既有知識の調査と、描画によるイメージ調査を行った。その結果、メディアに影響を受けていると思われる知識の偏り、ステレオタイプなイメージを持っている事が明らかになった。調査結果の分析や整理は現在進行中である。 2.ネイティブ・アメリカン関係博物館の研究調査及び資料(教材を含む)の収集 国立民族学博物館(大阪府吹田市)、全米アメリカンインディアン博物館(アメリカ合衆国ワシントンDC、ハワイ州カウアイ博物館、マウイ島ペトログリフ)において集中的に調査を行い、教材開発のため資料収集、および博物館の開発した学習プログラムの収集を行った。特に充実した学習プログラムを用意している全米アメリカンインディアン博物館では、実際に子どもたちとのグループ学習を行っている場面を見学することができ、ヒアリング調査の成果をあげる事ができた。 3.マイノリティについての教材開発の先行研究分析 これまでマイノリティについての教材開発は多文化教育において積み重ねられてきている。多文化教育においてネイティブ・アメリカン学習がどのように行われてきたか、収集してきた教材や授業案を整理するとともに、アメリカ合衆国の社会科のStandardsにおけるネイティブ・アメリカンの位置づけの分析を行った。
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