2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18740007
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
伊山 修 Nagoya University, 大学院・多元数理科学研究科, 准教授 (70347532)
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Keywords | Auslander-Reiten理論 / Auslander多元環 / $n$-クラスター傾対象 / $n$-有限表現型 / 変異 / Calabi-Yau三角圏 / クラスター多元環 / Cohen-Macaulay加群 |
Research Abstract |
高次元Auslander-Reiten理論として$n$-クラスター傾部分圏(=極大$(n-1)$-直交部分圏)を調べ、2008年度代数学賞を受賞した。受賞題目「高次Auslander-Reiten理論の研究」。 本年度は、特に$n$-有限表現型多元環(=加群圏に$n$-クラスター傾対象が存在する大域次元$n$の多元環)を調べ、昨年度に得た$n$-有限表現型多元環の帰納的構成に関して、導来圏の考察と合わせて論文としてまとめた。この成果は関連する結果と共に、5月にビーレフェルト、8月にサンパウロ(第13回多元環の表現論国際集会)、9月にオタワ、10月にシェールブルク、3月にケルンの各研究集会で発表した(全て招待講演)。 またBuan, Reiten, Smithとの共同研究で、$2$-Calabi-Yau三角圏における$2$-クラスター傾対象の変異に関して、Derksen-Weymar-Zelevinskyによって導入された、ポテンシャル付きクイバーの変異との互換性を証明する事ができた。応用として、クラスター傾多元環がそのクイバーで一意的に決定される、という予想を肯定的に解決した。また以前に得た、コクスター群の元に対応する$2$-Calabi-Yau的三角圏とその$2$-クラスター傾対象に関して、自己準同型環がポテンシャル付きクイバーによって与えられる事を示した。この成果は関連する結果と共に、4月にボストン、10月にバンフ、12月にメキシコの各研究集会で発表した(全て招待講演)。 他には、Inoue, Kuniba, Nakanishi, Suzukiとの共同研究で、一般クラスター圏を用いてT-systemの周期性を示した。また、Wemyssとの共同研究で2次元商特異点上のspecial Cohen-Macaulay加群を分類した。また、Takahashiと研究中の結果を9月のバンフの研究集会で、Kato, Miyachiと研究中の結果を6月のテヘランの研究集会で、以前のBurban, Keller, Reitenとの共同研究の成果を9月のバルセロナの研究集会で発表した(全て招待講演)。
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