2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18740016
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Research Institution | Chiba Institute of Technology |
Principal Investigator |
石井 卓 千葉工業大学, 工学部, 講師 (60406650)
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Keywords | 保型L関数 / Whittaker模型 / 主系列表現 |
Research Abstract |
実半単純Lie群G上の一般化された球関数,およびその保型形式への応用について研究し,以下のような結果を得た. 1.C=SO_<2n+1>(R):奇数次直交群SO_<2n+1>(R)のクラス1主系列表現に付随するWhittaker関数の積分表示を与えた.この公式はSO_<2n+1>(R)とSO_<2n-1>(R)の間の関係式で,SL_n(R)の場合にColorado大のStade氏との共同研究で得た結果のB型への自然な拡張であると考えられる.また保型形式への応用として,Stade氏とMellin-Barnes型の積分表示を用いてSO_<2n+1>×GL_n, SO_<2n+1>×GL_<n+1>のスタンダードL関数のゼータ積分の無限素点における計算に取り組みn【less than or equal】4の場合には,Langlands parameterから決まるガンマ因子と一致することをみた. 2.G=SL_n(R):クラス1でない主系列表現に対しては,Whittaker関数はしばしばベクトル値になりその取り扱いは難しい.これまでに,SL_3(R),Sp_2(R)といった実階数が2の群では,我々の周辺によりその明示公式が与えられ,五関数への応用もなされている.より高階の群への拡張のため,SL_4(R)の場合を帝京大の日名龍夫氏,東京大の織田孝幸氏とともに調べ,以前に得たSL_3(R)のWhittaker関数を用いて表されることを見出した.さらに一般のnの場合の予想を与えることができ,これらについては1月に数理研で開かれた集会で発表した. 3.G=Sp_3(R):離散系列表現に属する保型形式は興味深い研究対象であるが,その第一歩として,Sp_3(R)の場合に離散系列と同じ不変量をもつ一般化主系列表現のWhittaker関数について,織田氏,愛媛大の平野幹氏と共同研究を行い,SO_5(R)のクラス1主系列表現のWhittaker関数で記述できることがわかった.この結果をまとめた論文はAdv. in Math.に受理された.
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Research Products
(2 results)