2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18740032
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Research Institution | Hyogo University of Teacher Education |
Principal Investigator |
濱中 裕明 兵庫教育大学, 学校教育研究科, 助教授 (20294267)
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Keywords | トポロジー / ホモトピー / リー群 / 巾零性 |
Research Abstract |
非安定K理論とは空間Xに対してXからユニタリ群U(n)やΩU(n)へのホモトピー類のなす群を対応させる関手である。これはnが大きいときには通常のK理論と一致するが、nに比べ空間の次元が大きいときは非可換性が現れる。この非可換性はユニタリ群のもつホモトピー的な非可換性の現れに他ならない。実際、空間Xの次元が2nのとき非安定K理論はK^1理論の中心拡大になっており非可換な例が生じる。また次元が2n+1のときは一般にK^1理論の部分群に2段階の中心拡大をした群となり、巾零性のクラスが3となる例が存在する。さらに次元が2n+2についても巾零性が4となる例が見つかった。このようにU(n)の高いホモトピー的非可換性が明らかとなった。 また、重要な非安定K理論の例としてU(n)の自己ホモトピー群がある。U(n)の準安定ホモトピー群の生成元を明らかにし、それらの間のSamelson積を具体的に調べていくことでnが4以上の場合にはSU(n)の自己ホモトピー群の巾零性のクラスはすべて3以上であることが分かった。 さらに非安定K理論の応用として、ゲージ群のホモトピー型の分類がある。M.C.Crabb及びW.A.Sutherlandにより、底空間Bとリー群Gを固定して、B上のすべてのG-主束Pを考えたとき、Pに付随するゲージ群G(P)のホモトピー型は有限種であることが示されているが、これの具体的な例として4次元球面上のSU(n)-束に付随するゲージ群のホモトピー型の分類について非安定K理論が有効に働く。さらに6次元球面上のSU(3)束のゲージ群についても完全な分類に成功した。
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Research Products
(4 results)