2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18740048
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
石渡 哲哉 Gifu University, 教育学部, 准教授 (50334917)
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Keywords | 界面運動 / ダイナミクス / 漸近挙動 / 曲率依存方程式 / 非線形問題 / 数理モデリング / 数値計算 / 結晶 |
Research Abstract |
1 クリスタライン曲率流方程式の解の挙動の解析を行なった。前年に,収縮するタイプの運動に対して,許容多角形のクラスに対して得られていた結果を,より広い本質的許容多角形のクラスに対して拡張し,国際会議等で発表した。クリスタライン曲率流方程式の解をこのクラスで扱う応用として,画像処理問題への応用例が知られているが,今回の結果はそれらの方法に対する理論的保証を与えたことになる。結果は投稿中である。 2 前年度,氷単結晶中の負結晶の形成を記述する最もシンプルなモデルとして我々が提案した面積保存型クリスタライン曲率流に対する解析を,許容多角形のクラスで行なった。前年までに初期図形が非負曲率をもつ場合のみの解析を行なったが,これらの結果を初期図形が一部負曲率を持つ場合に対しても拡張した。(投稿準備中。)また,一般には解界面の自己接触が起きる例があることを明らかにした。よって,今後は解界面の自己接触後への運動の自然な接続が問題となる。次年度の課題としたい。 3 Gurtinらが提唱したバルクからの駆動力の寄与がある場合のクリスタライン運動について,初期値のクラスを限定して解の挙動の解析を行ない,時間発展の途中で解多角形が凸化することを示した。また,初期図形によっては,2と同様,途中で解界面の自己接触が起きる例を示した。(投稿準備中。)これは,時間発展の途中で穴が形成されることを示している。今年度は穴が有限個かつ凸許容多角形である場合に状況を限定的し,この場合に対する界面の運動の解析を行なった。より一般的な状況についての解析は,次年度の課題とする。
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Research Products
(4 results)