2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18740052
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
永幡 幸生 Osaka University, 基礎工学研究科, 助教 (50397725)
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Keywords | 格子気体 / 拡散係数 / スペクトルギャップ |
Research Abstract |
流体力学極限の研究は,(巨視的な)流体の運動を,流体を構成している(微視的な)粒子系の運動法則から理解しようとする試みです.気体の運動を考えると粒子系の運動法則はNewtonの運動方程式に従う気体分子の超多体系で1つ1つの気体分子を見れば各々は他の気体粒子との相互作用により,ランダムに動いているように見えるでしょう.しかしながら,時間-空間に対して「良い」スケール変換をしてみれば決定論的なダイナミクス(流体の方程式)に従って時間発展しているように見えます.このように超多体系から時間-空間に対して「良い」スケール変換をすることにより決定論的な方程式を導出することを総称して「流体力学極限」と呼びます.この「流体力学極限」の問題は物理的には流体の方程式が導出されていますが,数学的に厳密に導出されているとは言いがたい状態です.考える超多体系としてNewtonの運動方程式を考えるのが自然でありますが,残念ながら現段階では困難でありますので,本研究では流体の方程式が導出されるメカニズムを保持しつつ,かつ数学的には厳密に「流体力学極限」をとることのできるモデルの一つである「格子気体モデル」を考えます.特に本年度は「格子気体の流体力学極限」で大きな問題である「拡散係数の滑らかさ」について「(generalized)dualprocess」を使った方法を用いた研究と,「スペクトルギャップ」の研究をして以下の結果を得ました. 1.「Gibbs measureに対称な格子気体に対しての拡散係数の滑らかさ」の結果を論文として発表した. 2.「スペクトルギャップ」の研究をし,結果を得た(来年度に論文を作成,投稿,発表の予定)
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Research Products
(6 results)