2008 Fiscal Year Annual Research Report
マスター・スレーブ型反応拡散系におけるパターン形成に関する数理的研究
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18740054
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| Research Institution | Meiji University |
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Principal Investigator |
上山 大信 Meiji University, 理工学部, 准教授 (20304389)
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| Keywords | パターン形成 / 反応拡散系 / 計算機支援解析 / 化学反応系 / 数値シミュレーション |
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| Research Abstract |
本年度は、本研究課題の最終年度であった。本研究では、対象とする「マスター・スレーブ型反応拡散系」の実験系であるリーゼガング型沈殿現象に関して、そのモデリングおよびシミュレーションから、核生成頻度と最終パターンの関連性についていくつかの予想を得た。この成果は、リーゼガング型沈殿現象の研究の長い歴史において見過ごされていた部分であった。
本年度の成果として、モデルのシミュレーションにとどまらず、実験家との共同研究による理論の検証を行った。実験結果は、シミュレーション結果と定性的に一致しており、理論の正しさが実証された。モデルの解析にとどまらず、実験家との共同研究への発展がなされたことは、現象を理解する数理の立場から必然的なステップであり、多いなり実りであった。
現象論的なモデルの妥当性を問うことは一般に難しく、モデルの論文発表に至っていない現状を打破する必要がある。本研究で対象とした問題は、生物の形作りなどの理解に重要な示唆を与えるものという確信を得ている。さらなる研究発展が必要である。
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