2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18740075
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
鈴木 智成 Kyushu Institute of Technology, 大学院・工学研究院, 准教授 (00303173)
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Keywords | 不動点 / 非拡大写像 / 非拡大半群 / 縮小写像 / PS条件 / τ-distance / James定数 |
Research Abstract |
この補助金のおかけで、実に多くの研究成果を得ることができた。また、成果発表まで至っていないが多くの知見を得ることができた。以下では、項目11の雑誌論文リストで挙げた論文の概要について述べる。 1 : 縮小写像をほんの僅か弱めた写像(以下では、縮小*写像と呼ぶ)を導入し、この写像に関する不動点定理を証明した。縮小写像の不動点定理は空間の距離完備性を特徴付けないことが知られているが、縮小*写像に関する不動点定理は距離完備性を特徴付写像に関する不動点定理を証明した。縮小写像の不動点定理は空間の距離完備性を特徴付けることを示した。また、縮小*写像は縮小率に関する定数を含むが、不動点を持つための限界の定数(以下では、ベスト定数と呼ぶ)を求めた。 2、3、4 : 1と同じ研究を、集合値版の縮小写像、可換版の縮小写像族、Kannan写像、非拡大写像に関して行った。これらの写像に関する不動点定理を証明した。また、可換版の小写像族、Kannan写像については、ベスト定数を求める所まで成功した。集合値版の縮小写像は一部の範囲でベスト定数を求めることができなかった。非拡大写像についてもベスト定数を求めることができなかった。 5 : 「successive approximationが唯一の不動点へ収束する」という条件の必要充分条性を与えた。 6 : cyclic mappinに関するbest proximity pointの存在定理を証明した。 7 : Zhongによる弱PS条件に関する結果の簡潔な別証明を与えた。また、この条件が最弱なPS条件であることも示した。 8 : 非拡大半群の不動点集合列のMosco収束について調べた。パラメータが収束していないにも関わらず、不動点集合列が収束するという現象を発見した。
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